オーストラリアへのワーホリに保険は必要?選び方とあわせて解説!
「オーストラリアへワーホリに行くときって保険って必要なのかな?」
「オーストラリアのワーホリ保険ってどうやって選んだらいいんだろう?」
今回はオーストラリアへワーキング・ホリデー(以下、ワーホリ)に行くときの保険について解説します。
具体的には、
- ・オーストラリアのワーホリに保険は必要?4つの視点から解説!
- ・どうやって選ぶ?オーストラリアのワーホリ保険の選び方を解説!
- ・オーストラリアのワーホリ保険はクレジットカード付帯の海外旅行保険で代用できるのか
などを解説していきます。
オーストラリアへワーホリに行く場合、保険への加入をおすすめします。なぜなら無保険の場合のリスクが高く、万が一の事故やトラブルが発生して高額な自己負担が発生すると、ワーホリどころではなくなってしまうからです。
あわせて保険を選ぶときに注目すべきポイントについても解説します。
保険のプロの目線から解説するので参考にしてみてください。
目次
1.オーストラリアのワーホリに保険は必要?4つの視点から解説!
ワーホリを利用してオーストラリアへ行こうと思ったときに、
「そもそも、ワーホリ保険って必要なのかな?なくても大丈夫じゃない?」
と考えることもあるのではないでしょうか。
結論から説明すると、ワーホリを利用してオーストラリアへ行くならワーホリ保険への加入をおすすめします。
加入をおすすめする理由は、以下の4つが挙げられます。
- ・オーストラリアは日本と比較して治安が悪い
- ・オーストラリアの医療費は日本よりも高い
- ・保険に加入していないと高額な医療費が全額自己負担になる
- ・日本とオーストラリア両方の国民健康保険が使えない
では、上記の詳しい内容について、事例も交えつつ解説していきます。
1-1.オーストラリアは日本と比較して治安が悪い
オーストラリアは比較的治安が良い国となっています。
しかし、実際にはスリや置き引きといった一般犯罪が多く発生しており、日本に比べると治安は悪いです。
たとえば、2022年の日本とオーストラリアの窃盗件数及び発生率は以下のようになっており、オーストラリアの窃盗発生率については、日本の約9倍となっています。
国(人口) | 窃盗件数 | 窃盗発生率※ |
---|---|---|
日本 (1.26億人) |
265,381件 | 0.211% |
オーストラリア (0.25億人) |
475,725件 | 1.903% |
※単位人口当たりの窃盗件数。
ワーホリ保険には生活用動産(携行品損害)補償等が付帯されていることが多いので、スリや居室内に保管している所有物の盗難等の被害にあったときに保険金が支払われるため、もしもの時も安心です。
スリの手口や対策方法について、以下の記事で解説しています。
また、オーストラリア渡航での注意点について、以下の記事で紹介しているので、併せて読んでみてください。
1-2.オーストラリアの医療費は日本よりも高い
海外では日本に比べて、医療費が高額になりやすいです。
実際、オーストラリアでは、以下のような保険金支払い事例が発生しています。
場所 | 内容 | 窃盗発生率※ |
---|---|---|
ケアンズ | 渡航中に船で転倒し、左上腕及び右肩下骨折。 | 約520万円 |
ゴールドコースト | 自転車走行中に転倒、口から顎にかけて裂傷。病院にて手術を受ける。 | 約126万円 |
タスマニア | 横断歩道で信号待ち中に意識を失う。 その後救急車で運ばれ入院。 |
約45万円 |
※支払い対象となった補償項目は全て「治療・救援費用」。
いつ事故やトラブルに巻き込まれて医療費が発生するかわからないため、ワーホリ保険に加入することをおすすめします。
1-3.保険に加入していないと高額な医療費が全額自己負担になる
日本では健康保険制度によって、健康保険の対象となる治療であれば、自己負担は3割以下の負担になります。
しかし、海外では、日本の健康保険制度は適用されません。
すなわちワーホリ保険に加入していなかった場合、高額な医療費は全額自己負担となってしまいます。
※内容によっては、海外療養費制度で一部医療費が払い戻されることもあります。
多額の資金を準備することができるか不安な場合は、ワーホリ保険への加入がおすすめです。
1-4.日本とオーストラリア両方の公的医療保険制度が使えない
オーストラリアでは、日本の公的医療保険制度が適用されないことが多いです。
また、オーストラリアの公的医療制度メディケア(Medicare)に関しても、利用できるのは市民権・永住権保持者に限定されています。
オーストラリアへ渡航する場合は、もしもの時に備えて、ワーホリ保険に加入することをおすすめします。
2.どうやって選ぶ?オーストラリアのワーホリ保険の選び方を解説!
ここまでワーホリ保険への加入をおすすめする理由について解説してきました。
ただ、「ワーホリ保険への加入がおすすめなのはわかったけど、選び方がわからないよ」ということもあると思います。
ここでは、そのような選び方がわからない場合に注目すべき2つのポイントを紹介します。
その2つのポイントとは
- ・補償項目
- ・保険金額
です。
この2つを基準に、どのワーホリ保険に加入するか判断してみてください。
また、以下の記事でワーホリ保険の基本的な知識や加入時の注意点についてまとめています。
選び方と合わせて、こちらの記事についても、ぜひチェックしてみてください。
2-1.補償項目
1つ目が補償項目です。
補償項目は保険商品によって様々ですが、一般的に以下のような補償項目が用意されています。
補償項目 | 内容 |
---|---|
治療・救援 |
治療費用:旅行中のケガや病気が原因で治療を受けた場合に、治療にかかった費用が支払われます。 救援費用:旅行中のケガや病気が原因で旅行先の病院に入院し、親族が現地の病院まで駆け付けた場合の一部費用が支払われます。 |
傷害後遺障害 | 旅行中のケガが原因で後遺障害が生じた場合に、障害の程度に応じて保険金が支払われます。 |
傷害死亡 | 旅行中のケガが原因で亡くなった場合に支払われます。 |
疾病死亡 | 旅行中に発病した病気が原因で亡くなった場合に支払われます。 |
個人賠償責任 | 誤って他人の所有物や備品などを破損してしまった場合の損害賠償金が支払われます。 |
生活用動産 (携行品損害) |
携行品(衣類やパスポートなど)や宿泊、居住施設内に保管している所有物が、盗難被害や偶然の事故にあって損害を受けた場合に、修理費用などが支払われます。 |
航空機寄託手荷物遅延 | 搭乗時に航空会社に預けた手荷物が、航空機が目的地に到着後、一定時間を経過しても目的地に届かなかった場合、衣服や生活必需品等の購入費が支払われます。 |
航空機遅延 | 搭乗予定の航空機の出発が一定時間以上遅延した場合、他の航空機が利用可能となるまでの間に発生した宿泊費や食事代等の費用が支払われます。 |
歯科治療 | 海外滞在中に発病した歯科疾病の治療費用が支払われます。 |
緊急一時帰国 | 海外滞在中に親族が死亡、危篤、遭難・行方不明などになったことにより一時的に帰国した時、その費用が支払われます。 |
留学継続 | 被保険者の扶養者が、特定の理由により被保険者を扶養できなくなった場合、留学を継続するための費用が支払われます。 |
※保険商品によって補償内容は異なります。加入前には必ず補償内容を確認してください。
ワーホリ中に発生するトラブルに備えるためにも、補償内容や支払い条件を併せてチェックすることをおすすめします。
2-2.保険金額
2つ目が保険金額です。
海外の医療費は、
- ・自由診療になっている国が多く、病院が医療費を決める
- ・治療方法が日本とは違う
といったケースが多いため、日本の医療費と比較して高額になりやすくなっています。
万が一、高額な医療費が発生しても問題のない保険金額が用意されているワーホリ保険に加入することをおすすめします。
3.オーストラリアのワーホリ専用保険?OVHCとは?
OVHCとは海外訪問者健康保険(Overseas visitors health cover)の略称で、旅行または就労を目的とした海外からの訪問者を対象とする健康保険です。
日本のワーホリ保険は、日本国内での加入が基本ですが、OVHCは日本でもオーストラリアでも加入できます。一方で、OVHCはあくまで健康保険なので、携行品(生活用動産)損害補償等は含まれません。
またOVHCは日本のワーホリ保険同様、既往症に関しては補償の対象外となっています
必要な補償項目に応じて、ワーホリ保険とOVHCのどちらにすべきかご検討ください。
4.ワーホリでオーストラリアへ行くときは、クレジットカード付帯の海外旅行保険でも大丈夫なのか
結論から説明すると、クレジットカード付帯の海外旅行保険で備えるのはおすすめしません。
その理由は、補償期間の長さです。
一般的に、クレジットカードの保険期間は90日間となっており、ワーホリのような長期間の渡航とは相性がよくありません。
ワーホリの際には、渡航期間全体をカバーできるように、ワーホリ保険への加入をおすすめします。
また、カード付帯の海外旅行保険には自動付帯と利用付帯があり、それぞれ適用条件が異なるので注意が必要です。
以下の記事で、カード付帯の保険についてまとめています。併せてご確認ください。
5.補償内容を理解して適切な保険選びをしよう!
オーストラリアのワーホリ保険の重要性について解説してきました。
ワーホリ保険の補償内容は保険商品によって異なります。
自分にとって必要な補償内容が何かをチェックして、自分に合ったワーホリ保険を選ぶようにしましょう。
以下のページでは、各補償項目について、詳しく解説した記事を確認できます。
せっかくのワーホリを満喫するためにも、保険に加入する前にチェックしてみてください。