海外で病気になったらこうしよう!
対処法や使える保険を解説!

海外で病気になったらこうしよう!対処法や使える保険を解説!

「海外で病気になったらどうすればいいんだろう…?」
「対処の仕方もわからないし、高額な医療費を請求されそう…」

今回は、海外で病気になったときの対処法や、使える保険などを損害保険会社である当社が解説していきます。

具体的には、

  • ・現地で病気になったらどうする?対処法をパターン別に解説!
  • ・【事例】海外で病気になったらどれくらいの費用がかかるのか?
  • ・海外で病気になったときに使える制度や保険について解説!

などを書いていきます。

海外で病気になったときは、保険への加入有無に関わらず、5つのステップで対処できます。

また、海外旅行保険に加入していればサポートサービスを受けることも可能です。
サポートサービスは、近くの病院や日本語の話せる医師の紹介、救急車の手配などを行ってくれます。
慣れない海外で体調が悪いときに、上記のようなサポートがあれば非常に心強いでしょう。

この記事を読めば、海外で病気になったときの対処法を理解できるので、最後まで読んでみてください。

目次

1.現地で病気になったらどうする?対処法をパターン別に解説!

まず保険に加入しているかどうかに関わらず、緊急を要する症状の場合は、直ちに病院へ向かうか救急車を手配しましょう。
細かいことは後回しにして、まずは自分の体調を最優先に考えて行動しましょう。
※日本と違って海外では救急車の使用は有料である国が多いです。具体的な金額は国によって変わるので事前に確認しておくことをおすすめします。

では、具体的にどのように対処すればいいのかを、“海外旅行保険に加入している場合”“加入していない場合”に分けて解説していきます。

1-1.海外旅行保険に加入している場合

海外旅行保険に加入している場合は、まず海外旅行保険のサポートサービスに連絡しましょう。
近くにある病院の紹介や、救急車の手配、キャッシュレス診療などのサービスを受けることができます。

あわせて加入している海外旅行保険で補償の対象となるか確認しましょう。

特に気を付けたいのが、“歯科疾病”と“持病”です。
保険商品によって補償対象になるかは異なりますが、歯科疾病や持病による医療費用は補償対象外となるパターンが多いので気をつけましょう。

では、ここからは保険金を請求するときの流れを解説します。

1-1-1.ステップ1.日時や状況を確認して記録しておく

発病した病気が補償対象であると確認できたら、次は状況の整理を行いましょう。

保険会社に連絡をする際に必要となる情報なので、以下の項目を整理しておくと連絡の際もスムーズに対応できます。

  • ・発病した日時
  • ・発病した場所
  • ・症状
  • ・常用している薬があるか

1-1-2.ステップ2.保険会社のサポートサービスに連絡をする

記録が完了したら、保険会社のサポートサービスを利用しましょう。
連絡をすると、

  • ・医療機関の紹介
  • ・医療機関の手配
  • ・治療を受けた際の支払い方法や必要な書類

などの情報を提供してくれるので、緊急を要するとき以外は、病院で診察を受ける前に連絡することをおすすめします。
また、任意加入の海外旅行保険に加入している場合は証券番号※、クレジットカード付帯の海外旅行保険に加入している場合はクレジットカード情報を聞かれる可能性があります。
すぐに答えられると話がスムーズに進むので、事前に準備しておくといいでしょう。
※証券番号は、保険会社から発行される保険証券やマイページ等から確認できます。

24時間365日体制で対応しているところが多いので、焦らず連絡して、状況を説明しましょう。

1-1-3.ステップ3.診察を受けるのに必要な書類を準備する

病院へ向かう際は、以下のものを用意しましょう。

  • ・パスポート
  • ・保険証券
  • ・常用している薬があれば、その一覧と詳細

なお、保険証券については以下の記事で、サンプルや必要性などをわかりやすく解説しています。

「保険証券って何だろう?よくわからないな…」と思った場合は、いざというときにパニックにならないように事前に確認しておくことをオススメします。

海外旅行に保険証券や健康保険証は必要?紛失・盗難対策も解説!

1-1-4.ステップ4.案内してもらった病院に行って診察を受ける

サポートサービスで案内してもらった病院に向かい、診察を受けましょう。

キャッシュレス提携医療機関の場合は、診察を受けるときの支払いは不要となります。

もちろん、サポートサービスから案内されていない、ご希望の医療機関で診察を受けることもできます。
ただし、医療機関によっては、キャッシュレス診療が利用できない可能性があります。
(キャッシュレス診療が利用できない場合でも、保険金の請求は可能です。)

1-1-5.ステップ5.(キャッシュレス提携医療機関でなければ)保険金の請求をする

国・地域によっては、キャッシュレス提携医療機関が近くになく、キャッシュレス診療を利用できないケースもあります。
※「キャッシュレス診療って何だ?」と思った場合は、こちらのページにて当社のキャッシュレス診療の仕組みを解説しているので読んでみてください。

そういった場合は、ご自身でお支払いを行い、後ほど保険金の請求を行う必要があります。
保険会社によって請求方法は異なるので、事前に加入している保険会社の請求方法を確認しておきましょう。

1-2海外旅行保険に加入していない場合

海外旅行保険に加入していない場合は、もちろんサポートサービスの利用や保険金の請求はできません。

ご自身で病院や移動手段の手配をしましょう。
1人で手配をするのが難しい場合は、ホテルのフロントに協力してもらってもいいでしょう。

医療費については、海外療養費制度を利用することで医療費の一部が補償されることがあります。

海外療養費制度は、日本で健康保険制度に加入していれば利用できる制度です。
申請には、現地の医師が記入した書類が必要になるため、帰国前に診察を受けた病院からもらっておくようにしましょう。
(こうすることで、帰国後に診察を受けた病院と連絡を取らなくて済むのでおすすめです。)

続いては、海外療養費制度を利用する際の流れについてご説明します。

1-2-1.ステップ1.日時や状況を確認して記録しておく

まずは、発病した日時や症状の詳細を記録しておきましょう。
海外療養費制度を利用する際、申請書類に状況の記載が必要となります。

1-2-2.ステップ2.近くの病院を調べる

治療を受けられそうな近くの病院を調べましょう。
旅行先の土地に慣れていない場合は、ホテルのスタッフに相談して近くの病院の場所を教えてもらうのも1つの方法です。

1-2-3.ステップ3.診察を受けるのに必要な書類を準備する

病院へ向かう際は、必ずパスポートを持参しましょう。
常用薬があれば、その一覧と詳細も準備しておくと手続きや診察がスムーズに進みます。

1-2-4.ステップ4.病院に移動して診察を受ける

書類を持参している場合は、診察を受けるときに現地の医師に記入してもらいましょう。
また、このとき領収書や診断書ももらっておきましょう。

1-2-5.ステップ5.帰国後に海外療養費制度の請求をする

帰国後に必要書類を準備して、海外療養費の請求を行いましょう。

注意点などは4-1.海外療養費制度をご確認ください。

2.事前準備が大切!旅行前に準備すべき3つの項目

万が一、海外で病気になってしまったときのために、旅行前にできる準備をしておくことが大事です。

では、実際にどのような準備をすればいいのか?
具体的な内容を解説していきます。

2-1.海外旅行保険の補償内容やサポートサービスの内容を確認しておく

海外旅行保険に加入している場合は、出発前に補償内容やサポートサービスの内容を確認しておきましょう。

実際に海外で病気になってから、じっくり補償内容を確認してもいいのですが、ほとんどの場合でそのような余裕はないはずです。

旅行前の健康で時間があるときに、ご自身が加入した保険がどのような保険かチェックしておくことをオススメします。

2-2.必要な持ち物を一式用意する

海外旅行は、普段とは異なる慣れない環境で数日過ごすことになります。日本から持参できるものは用意しておくと安心です。

以下の記事では、海外旅行の持ち物についてまとめて記載しています。
記事を読みながら準備をすることで、現地に着いてから「うわ、あれ忘れた…最悪」とならなくなるので、チェックしてみてください。

【はじめての海外旅行(前編)】旅行前の準備と注意点を解説

2-3.市販薬を用意する

海外では環境や気候の変化で体調を崩してしまうことも少なくありません。
普段、体調不良になることがほとんどないという方でも、念のため市販薬を日本から持っていくと良いでしょう。

以下の記事では、海外旅行の際の薬の持参について記載しています。
「海外旅行に薬を持っていったら税関とかで止められたりしないかな…?」という疑問などに答えているので、チェックしてみてください。

海外旅行に日本の薬は持参できる?持ち込む際の注意点を紹介

3.【事例】海外で病気になったらどれくらいの費用がかかるのか?

海外での医療費は、日本国内で治療を受けた時と比較して高額なイメージですが、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

以下の表にて当社の保険金支払い事例を解説します。

国名 病状 保険金の支払額
韓国 頭痛があり、病院を受診したところインフルエンザと診断された。治療費用が発生。 約49,000円
タイ 食中毒のため、入院。治療費用・入院費用が発生。 約154,000円
アメリカ 発熱のため受診。治療費用が発生 約311,000円
中国 マイコプラズマ肺炎のため現地病院で受診。治療費用が発生。 約209,000円
イタリア 吐き気・下痢・発熱の症状があり受診。治療費用が発生。 約74,000円

(エイチ・エス損保調べ)

たとえば、日本でインフルエンザの治療を受ける場合、保険が適用されていれば費用は1万円以下になることが大半でしょう。

しかし、上記の韓国の事例では保険金の支払額が約49,000円となっており、5倍近い金額になっています。

病気の発症は予期せぬタイミングで起こることもあります。
他人事と思わずに、自分にも起こる可能性があると考えておく方がいいでしょう。

4.海外で病気になったときに使える制度や保険について解説!

海外で病気になった際の対応策としては、以下の3つが考えられます。

  • ・海外療養費制度
  • ・任意加入の海外旅行保険
  • ・クレジットカード付帯の海外旅行保険

特徴は以下の通りです。

海外療養費制度
  • ・健康保険に加入していれば利用可能
  • ・現地で支払いが発生する
  • ・日本で治療を受けた時と同様に、自己負担分は支払う必要がある
任意加入の海外旅行保険
  • ・キャッシュレス診療が利用できる場合、現地での支払いがない
  • ・補償の内容が手厚い
  • ・保険料の支払いが必要
クレジットカード付帯の海外旅行保険
  • ・キャッシュレス診療が利用できる場合、現地での支払いがない
  • ・保険加入の申し込みの必要がない(ただし、場合によっては保険が利用できないことがあるので確認が必要)
  • ・補償項目や保険金額が十分でないケースがある

それぞれ詳しく説明していきます。

4-1.海外療養費制度

海外療養費制度とは、現地で支払った医療費を、帰国後に申請することで療養費として支給される制度のことです。

ただし、以下のことには注意が必要です。

  • ・日本国内の医療機関で、同じ傷病を治療した場合にかかる医療費が基準になる
  • ・現地で支払いが発生する
  • ・日本国内で保険診療として認められている医療行為が支給対象となる

一旦、ご自身で全額支払う必要がありますが、帰国後に必要な書類をそろえて申請すれば医療費の一部が補償される場合があるので覚えておくと便利です。

補償される場合がある金額は、日本で想定される医療費を基準に算出され、その内の7割が補償されます。
(3割は自己負担分として差し引かれます)

  • 例)
  • ・(A)海外で実際に支払った医療費が15万円
  • ・(B)日本基準で算定された医療費が10万円
  • ・(C)海外療養費制度で補償される費用=(B)の7割=7万円
海外療養費制度説明
海外療養費制度説明

このように、日本で治療を受けた時と同様に、一定の自己負担分は発生するので注意しましょう。

また、必要書類は、加入している健康保険によって異なります。
国民健康保険に加入している場合は市町村のホームページ、健康保険(社会保険)に加入している場合は各組合のホームページを確認するようにしましょう。

詳しくは、全国健康保険協会のホームページをご確認ください。

4-2.任意加入の海外旅行保険

任意加入の海外旅行保険に入っていれば、現地の医療機関で受診したときに補償を受けることができます。
24時間365日対応してくれるサポートサービスもあることも多く、困ったことがあれば相談できるようになっています。

また、保険会社のキャッシュレス提携医療機関を利用すれば、現地での医療費用の支払いを心配することなく治療を受けることができます。

4-3.クレジットカード付帯の海外旅行保険

クレジットカード付帯の海外旅行保険でも、サポートサービスを受けられることがあります。

また、保険会社の海外旅行保険のような加入の申し込みの手続きが不要のため、忙しい方におすすめの対応策です。

ただし、クレジットカードの種類によって補償項目や保険金額が異なるため、事前に必要な補償内容が揃っているか確認しておきましょう。

クレジットカード付帯の海外旅行保険についての詳細は、以下の記事をご確認ください。

海外旅行保険はクレジットカードで十分?
知っておくべき注意点とは?

5.海外で病気になったときのよくある質問3選

続いては、海外で病気になってしまった時の疑問について回答していきます。

5-1.症状が出たときは、まず何をすればいいの?

症状が出たときは、まずご自身の健康状態を確認しましょう。

もし余裕がない場合は、すぐに救急車を呼びます。
※日本と違って海外では救急車の使用は有料である国が多いです。具体的な金額は国によって変わるので事前に確認しておくことをおすすめします。

そうでなければ、近くの病院や病院までの移動手段を調べて診察を受けに行きます。
1人で難しい場合は、同行者やホテルのスタッフに手伝ってもらうのもいいでしょう。

5-2.ホテルでゆっくり休んで自力で治してもいい?

症状が極めて軽度で、同行者がいる場合は、そういった方法も取ることも可能です。

しかし、慣れない海外で急に症状が悪化する可能性も十分にあるので、おすすめはできません。
症状が悪化して移動できなくなり、病院に行くのも一苦労となってしまうことも考えられます。

症状が軽い内に無理せず病院に行き、医師の診察を受けるようにしましょう。

5-3.近くに病院がない場合はどうしたらいいの?

近くに病院がない場合、海外旅行保険に加入していればサポートセンターに連絡をしましょう。
サポートセンターでは、病院の紹介や入院手配、移動手段の手配などのサービスが受けられます。

プロが全面的にサポートしてくれるので、適切な対処ができるようになります。

一方で、海外旅行保険に加入していない場合は、“病院”や“見つけた病院までの移動手段”を自力で探しましょう。
大使館や領事館に連絡をすれば、医療機関の情報を教えてもらえることもあります。

6.【結論】海外で病気になったときに大事なのはコレ!

想定外の体調不良に陥ってしまった場合でも、焦らず事前に把握していた内容に沿って冷静に対処するようにしましょう。

事前準備の中でも、特に重要なのが海外旅行保険への加入です。
実際、外務省も海外旅行保険への加入を推奨しています。

海外旅行保険に加入していれば、発生した医療費の補償はもちろん、サポートサービスで対処法を教えてもらえるなど様々なサポートが受けられます。

海外旅行に慣れていなく対処の仕方がわからない、体調が悪く頭が回らないといった場合でも、安心して対応できます。

当社の“海外旅行保険たびとも”でも、トラブルがあったときにLINEで問い合わせができるなど充実したサポートを用意しています。
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