クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方を5ステップで解説!
申請時の注意点とは?

クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方を5ステップで解説!申請時の注意点とは?

「クレジットカード付帯の海外旅行保険で保険金を請求するのってどうやるんだろう?」
「手続きとか難しそうで、よくわからない…」

今回は、クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方について解説します。

具体的には、

  • ・クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償項目一覧
  • ・【重要】クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方を5ステップで解説!
  • ・クレジットカード付帯の海外旅行保険で保険金請求をする時の3つの注意点

などを書いていきます。

保険金の請求と聞くと、難しそうと思ってしまうかもしれませんが、5つのステップで請求できます。
1つ1つステップバイステップで、わかりやすく書いていくので、参考にしてみてください。

合わせて、クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償項目や、保険金を請求するときの注意点も解説していきます。

目次

1.クレジットカード付帯の海外旅行保険って何?

クレジットカード付帯の海外旅行保険とは、どのような保険なのでしょうか?

まず、海外旅行保険は海外旅行中の病気やケガの治療、他人の所有物を壊してしまったときの賠償責任によって発生した費用などを補償する保険です。

クレジットカード付帯の海外旅行保険とは、クレジットカードに上記のような海外旅行保険がセットされているもののことを言います。

保険会社が提供する任意加入の海外旅行保険との主な違いとしては、

  • ・保険料の支払いがない
  • ・加入の手続きをする必要がない
  • ・カードによっては補償内容が抑え目なことがある

といったことが挙げられます。

なお、クレジットカード付帯の海外旅行保険のより具体的な解説は、以下の記事から確認できます。
わかりやすく書いているので、もっと詳しく知りたい場合はチェックしてみてください。

海外旅行保険はクレジットカードで十分?
知っておくべき注意点とは?

2.利用付帯と自動付帯の違いとは?

クレジットカード付帯の海外旅行保険には2つの種類があります。

1つ目は、クレジットカードを所持しているだけで保険が適用される“自動付帯”
もう1つは、カード会社が指定する適用条件を満たすことで保険が適用される“利用付帯”です。

自動付帯 クレジットカードを所持しているだけで保険が適用される。
利用付帯 クレジットカード会社が指定する適用条件を満たすと保険が適用される。

自動付帯と利用付帯によって、保険が適用されるまでの流れが少し変わってくるのでご留意ください。

自動付帯と利用付帯の違いについては、以下の記事でより詳しく解説しています。
自動付帯と利用付帯の特徴や、どちらのカードで海外旅行に備えるべきか自信が持てない場合は、参考にしてみてください。

クレジットカード付帯の海外旅行保険は自動付帯が理想?
11の要素に分けて利用付帯と徹底比較!

3.クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償項目一覧

クレジットカード付帯の海外旅行保険では、さまざまな補償項目が用意されています。

ここで代表的な補償項目について、以下の表で解説します。
気になる補償項目の内容をチェックしてみてください。

補償項目 内容
治療費用 旅行中のケガや病気が原因で治療を受けた場合に、治療にかかった費用が支払われます。

※クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合は、治療費用がケガ(傷害治療費用)と病気(疾病治療費用)で支払われる保険金の限度額が異なることもあります。

救援者費用 旅行中のケガや病気が原因で旅行先の病院に入院し、親族が現地の病院まで駆け付けた場合に下記費用が支払われます。
・現地までの往復運賃
・ホテル等の宿泊費 など
傷害後遺障害 旅行中のケガが原因で後遺障害が生じた場合に、障害の程度に応じて保険金が支払われます。
傷害死亡 旅行中のケガが原因で亡くなった場合に支払われます。
疾病死亡 旅行中に病気で亡くなったり、旅行中に発病した病気が原因で亡くなった場合に支払われます。

※クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合は、対象外となる場合があります。

携行品損害 旅行中に、携行品(衣類やパスポートなど旅行に持って行ったもの)が壊れてしまったり、盗難被害にあった場合に、修理費用などが支払われます。
航空機寄託手荷物遅延 搭乗時に航空会社に預けた手荷物が、航空機が目的地に到着後、一定時間を経過しても目的地に届かなかった場合、衣服や生活必需品等の購入費が支払われます。
賠償責任 旅行中に誤ってホテルの備品やレンタル品などを破損してしまった場合の損害賠償金が支払われます。

※あくまで一般的な補償項目であり、カードによって付帯される補償項目は変わります。詳細は各保険会社・カード会社にご確認ください。

※当社が提供している海外旅行保険はクレジットカード付帯の海外旅行保険ではなく、任意加入の海外旅行保険となっています。

4.【重要】クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方を5ステップで解説!

海外旅行中にトラブルがあり、事故が発生した場合は保険金の請求をしましょう。

では、具体的にどのように請求をすればいいのか?
クレジットカード付帯の海外旅行保険の一般的な使い方を5つのステップに分けて解説します。

4-1.ステップ1.トラブルの内容が補償の対象内か確認する

最初に、トラブルの内容が補償の対象内か確認しましょう。

  • ・対応する補償項目が付帯されていない
  • ・約款上の免責事由に該当している

など、上記のような場合は、補償の対象外となることがあります。

補償の対象内か確認ができたら、次のステップに進みます。

4-2.ステップ2.トラブルが発生した場所や時間、内容を整理して記録しておく

次にトラブルが発生した場所や時間、トラブル内容を整理して記録しておきましょう。

保険金を請求するときは、クレジットカード会社への連絡が必要になりますが、そのときに詳しい状況を聞かれる可能性があります。

また、保険金請求用の書類を作成するときに必要な情報もあるので、忘れないうちに記録しておきましょう。

4-3.ステップ3.カード会社に連絡をしてトラブルの状況を伝える

状況の整理・記録が終わったら、クレジットカード会社に連絡をしましょう。
トラブルがあったことを伝えれば、その後の手続きの方法や必要な書類などを教えてもらえます。

連絡先は、クレジットカード会社のホームページや付保証明書などに記載されています。
旅行前にすぐに確認できるところにメモしておくといいでしょう。

4-4.ステップ4.現地での取得が必要な書類を入手する

教えてもらった中で、現地での取得が必要な書類がある場合は、帰国前に入手しておきましょう。

必要な書類はトラブルの内容によって変わってきますが、代表的なものとしては、

  • ・ケガや病気の治療:領収書や診断書
  • ・携行品の紛失:事故証明書(ポリスレポート)
  • ・航空機遅延:遅延証明書

このような書類が挙げられます。

上記の書類を日本に帰国してから入手しようと思うと、日本から旅行先の現地とやり取りをする必要があり、非常に手間がかかります。
余計な手間を減らすためにも、帰国前に入手しておくのがおすすめです。

4-5.ステップ5.必要な書類などを用意して保険金の請求を行う

必要な書類が揃ったら保険金の請求をしましょう。
書類に不備がなく、書類の記載内容や請求内容などに問題がなければ、損害に応じた保険金が支払われます。

5.事故が起きてから〇日まで!クレジットカード付帯の海外旅行保険の事故連絡期間

クレジットカード付帯の海外旅行保険において保険金を請求する場合、事故が発生してから一定期間内に事故連絡をする必要があります。

具体的な期間はカードによって変わりますが、トラブルが発生してから30日以内というパターンが多くなっています。

後回しにしていたらうっかり忘れてしまった、ということもありますので、できる限り早めに連絡することをおすすめします。

6.クレジットカード付帯の海外旅行保険で保険金請求をする時の3つの注意点

保険金を請求するときには、いくつかの注意点があります。

ここでは代表的な注意点を3つ解説します。
事前に把握して、請求のときに困らないようにしましょう。

6-1.複数のクレジットカード付帯の海外旅行保険に加入していても、支払われる保険金は増えない

クレジットカード付帯の海外旅行保険は、複数のカードを組み合わせることができます。

組み合わせることにより、補償項目を充実させたり、死亡・後遺障害補償以外の保険金額を合算することができます。
※死亡・後遺障害補償については、組み合わせているカード付帯の海外旅行保険の中で、最も高額な保険金額が適用されます。

具体的には、以下のような扱いになります。

■死亡・後遺障害補償

  • ・カードA:300万円
  • ・カードB:200万円
  • ・カードC:100万円

死亡・後遺障害:
最大300万円

■死亡・後遺障害補償以外の補償

  • ・カードA:300万円
  • ・カードB:200万円
  • ・カードC:100万円

最大600万円

※法人カードの場合、保険金の計算方法が変わります。詳細は各カード会社にご確認ください。

この場合、死亡・後遺障害補償以外の補償では保険金額が合算されるので、その分、支払われる保険金額も増えるように見えます。

しかし、原則として支払われるのはあくまで実損分となり、発生した損失額以上の保険金は支払われないようになっています。
(合算した金額はあくまで補償の上限額であり、その額が支払われるわけではありません)

このように複数のクレジットカード付帯の海外旅行保険に加入している場合の詳しい解説は、以下の記事に記載しています。

複数のクレジットカード付帯の海外旅行保険に加入している場合の、保険金額の合算方法や実際に支払われる保険金のシミュレーション例なども記載しているので、参考にしてみてください。

クレジットカード付帯の海外旅行保険は組み合わせて使える?組み合わせる保険の選び方も解説!

6-2.疾病死亡補償が付帯されていないことがある

クレジットカード付帯の海外旅行保険では「疾病死亡」が補償の対象外となっているケースがあります。

旅行の前にご自身が所持しているクレジットカードが対象かどうか確認しておきましょう。

6-3.自動付帯の場合、クレジットカード本体の所持が適用条件になっていることがある

自動付帯の場合、クレジットカードを所持していれば自動で保険が適用されます。

しかし、一部の自動付帯のカードでは、旅行にカードを持っていくことが適用条件となっていることがあります。
この場合、カードを家に置いてきてしまうと補償の対象外となってしまう可能性があるので、要注意です。

7.補償対象なのに保険金が支払われない!?支払い対象外となる3つのパターン

クレジットカード付帯の海外旅行保険では、無条件に保険金が支払われるわけではありません。

中には補償対象のトラブルなのに、保険金が支払われないというパターンもあります。

ここでそのパターンの一部を解説するので、十分注意しましょう。

7-1.保険の適用条件を満たしていない

当然ですが、保険の適用条件を満たしていないと、保険金は支払われません。

  • ・利用付帯で適用条件は満たしていたが、旅行期間が長かったため保険期間が終了していた。
  • ・利用付帯において、旅費の支払いを指定されたカードとは別のカードでしてしまった。

このように適用条件を満たしていないと、たとえ補償対象のトラブルであっても補償されません。

利用付帯の適用条件については、以下の記事でより詳しく解説しています。
よくある条件例などを書いているので、利用付帯の海外旅行保険を検討している場合は、チェックしてみてください。

クレジットカード付帯の海外旅行保険(利用付帯)の適用条件を事例付きで解説!

7-2.事故の発生原因が故意または重大な過失によるものである

海外旅行保険では、偶然発生した事故による損失等が補償の対象となります。

トラブルの原因が、被保険者の故意や重大な過失によるものである場合、補償の対象外となってしまうことがあります。

7-3.必要書類に不備がある

書類に不備がある場合、保険金が支払われないことがあります。
内容の不備はもちろん、必要な書類が揃っていない場合も不備に該当します。

保険金の請求に必要な書類は各クレジットカード会社のホームページに記載されていたり、問い合わせをすれば教えてもらえます。

すべて揃えるのは大変かもしれませんが、しっかりと準備をした上で保険金の請求を行うようにしましょう。

8.家族旅行の場合は家族特約が付帯しているかもチェックしよう!

クレジットカード付帯の海外旅行保険には、旅行に同行する家族も補償対象となる、家族特約が付帯されていることがあります。

1つのカードで家族にも保険が適用されるので便利ではありますが、クレジットカードによっては家族特約が付帯されていないこともあります。

また、付帯していても、家族カードの所持などの適用条件が存在するパターンもあります。

他にも、補償内容がクレジットカードの所有者よりも控えめになっていることもあるので、旅行前に確認しておくと良いでしょう。

9.クレジットカード付帯の海外旅行保険の使い方に迷ったときは?

クレジットカード付帯の海外旅行保険を使うときに、保険金の請求に慣れていないと手続きの方法や書類のことでわからないことも出てくると思います。

そんなときは、クレジットカード会社に直接連絡して確認しましょう。
あとから不備が見つかって対応をするよりも、スムーズに手続きが進みます。

また、「連絡するほどのことじゃないけど、わからないことがあるなぁ…」という場合は、以下の記事をチェックしてみてください。
クレジットカード付帯の海外旅行保険について網羅的に解説しているので、参考になる情報があるかと思います。

海外旅行保険はクレジットカードで十分?
知っておくべき注意点とは?

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