【国際線の乗り継ぎ】海外旅行時の乗り継ぎのポイントを解説

海外旅行の時、注意したいのが「国際線の乗り継ぎ」。直行便であれば気にも留めませんが、乗り継ぎが必要になると、「乗り継ぎに必要な時間はどのくらい?」「荷物はそのまま持って行ってくれる?」「入国手続きが必要?」といった疑問が出てくると思います。 ここでは、そんな国際線の乗り継ぎについて解説していきます。
1.国際線乗り継ぎの際のチェックポイント
国際線の乗り継ぎ時に注意しておきたいチェックポイントを、航空券の予約から乗り継ぎまで、時系列に沿ってご紹介します。
1-1.乗り継ぎ便の予約時
乗り継ぎが発生する航空券を予約する時、注意するポイントがいくつかあります。乗り継ぎをする時に「乗り継ぎ時間が足りない!」など焦ることがないように、次の注意点をしっかりと確認してから航空券を予約しましょう。
1-1-1.乗り継ぎ時間
予約時には、必ず「乗り継ぎ時間」について次の手順でチェックしましょう。
- ①乗り継ぎ空港や航空会社のMCT(乗り継ぎに必要な最低限の時間のこと)を調べる。
- ②予約しようとしている便の乗り継ぎ時間が、MCTを満たしているかチェックする。
各空港には、MCTが設定されています。自分で航空券・ホテルを手配する場合、もし予約しようとしている便の乗り継ぎ時間がその時間を満たしていなければ、MCTを満たすような別の便に変えたほうが良いでしょう。
乗り継ぎ時間がMCTに足りない便の場合、便が遅れて乗り継ぎができなくても航空会社の補償が受けられないこともあります。
1-1-2.トランジットビザ
次に、今度は乗り継ぎする国では「トランジットビザ」が必要かどうかを大使館のWEBサイトなどで調べましょう。事前に申請が必要なこともありますので、早めに調べて準備しましょう。
特に「出発空港で乗り継ぎ便の航空券が発券されなかった時」や「乗り継ぎ空港で荷物を一度受け取る必要がある時」は、トランジットビザが必要になることがあります。
1-2.出発空港でのチェックイン時
出発当日でも、国際線の乗り継ぎをスムーズに行うためにチェックしておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、特に出発空港でのチェックイン時に確認するべきポイントをご紹介します。
1-2-1.乗り継ぎ便のチケットをどの空港で受け取るか
航空券は、乗る航空機ごとに必要です。つまり、直行便ならチケットは一枚ですが、乗り継ぎをする場合は、乗り換えるたびに違うチケットが必要になります。(同一の航空会社に乗り継ぐ場合は、チケットが一枚になることもあります。)
そのため、乗り継ぎがある場合は、出発地のチェックイン時に「乗り継ぎであること」をスタッフに伝え、「乗り継ぎ便のチケットをどの空港(=出発地の空港なのか、それとも乗り継ぎ空港なのか)で受け取るのか」を確認してください。
もし乗り継ぎ便も同じ航空会社で予約している場合は、最初にまとめて受け取ることができます。異なる航空会社の場合は、乗り継ぎ空港で受け取らなければならないこともあるので、注意してください。
1-2-2.乗り継ぎ時に荷物の預け直しが必要か
同様に、チケットの受け取り場所と合わせて「荷物の預け直しが必要かどうか」も確認しましょう。 預け直しが必要な場合、乗り継ぎ空港で「入国審査(Immigration)」と「荷物受取(Baggage Claim)」を行う必要があります。この時に荷物受取を忘れると目的地まで荷物が届かなくなってしまうので、必ず手続きを行いましょう。
1-3.乗り継ぎ空港での乗り換え時
乗り継ぎ空港に着いたらまず確認しておきたいことをご紹介します。
1-3-1.乗り継ぎ口はどこか
「乗り継ぎ便の搭乗口」がどこかをまず確認しましょう。出発空港のチェックインで受け取った乗り継ぎ便のチケットにも搭乗口がどこか書かれていることもありますが、搭乗直前になって変更されることも良くあります。乗り継ぎ空港に着いたら、まず乗り継ぎ便の搭乗口がどこか、最新情報を搭乗ボード(掲示板)で確認しましょう。
1-3-2.空港でよく見る英語表示
乗り継ぎ口に実際に向かうために、空港内の看板を確認しながら進みましょう。
ここでは、空港内で良くみる英語表記とその意味をご紹介します。
- <空港内の看板で見る表記>
- ・Transfer/Connecting flight:乗り継ぎ便
- ・Passport Control:出入国審査・パスポート審査
- ・Check-in Counter:チェックインカウンター
- ・Ticketing Counter:発券カウンター
- ・Passenger Terminal:旅客ターミナル
- ・Baggage Claim:荷物受取
- ・Security Check:手荷物検査
- ・Domestic service:国内線
- ・International service:国際線
- ・Departures:出発
- ・Arrivals:到着
- <搭乗ボードなどで見る表現>
- ・Boarding Gate:搭乗口
- ・Boarding Time:搭乗時間
- ・Gate Changed:搭乗口変更
- ・on time, scheduled:定刻
- ・delayed:遅延
- ・go to gate:出国手続き中
- ・boarding:搭乗中
- ・last call:搭乗最終案内
- ・gate closed:搭乗締切
- ・departed:出発済
- ・cancelled:欠航
- ・new time:時間変更
1-3-3.手持ちの時計の時間調整
乗り継ぎ空港に着いたら、乗り継ぎ口の確認とあわせて、時計を現地の時間に合わせましょう。時差のことを忘れて、日本の時間のままで「まだ時間がある」と勘違いしてしまうと大変です。乗り継ぎ便に乗り遅れたり、搭乗口に早く着きすぎてしまうことがないように、時計を現地時間に合わせましょう。
2.【ケース別】国際線乗り継ぎの方法
乗り継ぎ空港に着いた後の手続きは、「入国する必要があるかどうか」で変わります。ここでは国際線の乗り継ぎ時に、「入国が不要なケース」と「入国が必要なケース」をそれぞれご紹介します。
2-1.ケース① そのまま乗り継ぎする時(=入国が不要)
入国が不要な場合、航空機を降りたら「Transfer/Connecting Flight(乗り継ぎ便)」の表示がある方に向かいます。「Passport Control(出入国審査)」に向かわないように注意してください。途中で「Security Check」で手荷物検査を行って搭乗口に向かえば、あとは乗り継ぎ便の搭乗開始を待つだけです。
2-2.ケース② 一度入国してから乗り継ぎする時
もし「①荷物の預け直しが必要な場合」もしくは「②乗り継ぎ便のチケットを乗り継ぎ空港で発券する必要がある場合」は、乗り継ぎ空港で一度入国する必要があります。
この場合、乗り継ぎ空港に着いたら、「Arrival(到着)」または「Immigration(入国)」に向かって、入国審査を行います。その後、「Baggage Claim(荷物受取)」で荷物を受け取って、再度「Check-in Counter」で発券と荷物の預け直しを行ってください。これで必要な手続きは完了です。
2-3.乗り継ぎ空港での過ごし方
「乗り継ぎの手続きは完了したけど、搭乗までまだ時間がある・・・」といった時は、ぜひ乗り継ぎ空港で免税店でのショッピングや食事を楽しみましょう。また、空港によってはアトラクションがあるなど、空港内だけで十分に楽しめるところもあります。ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか。
3.乗り継ぎができなかったときの対処法
場合によっては、乗り継ぎに失敗して乗り継ぎ便に乗れないこともあります。ここでは、乗り継ぎに失敗してしまった時に、行うべき対応をご紹介します。
3-1.航空会社が原因で乗り継ぎに失敗したとき
乗り継ぎに失敗した原因が、大幅な遅延や欠航など、航空会社によるものであれば、航空会社から何らかの補償が受けられることがあります。
例えば乗り継ぎ便が、前に乗っていた便と同じ航空会社の場合、別の便を手配してくれたり、振替便が翌日になるときはホテルを手配してくれたりします。 まずは自分の航空券が補償の対象になるか、航空会社のスタッフやカウンターに確認してみましょう。
3-2.LCC(格安航空会社)を使っていたとき
航空会社がLCC(格安航空会社)の場合は、要注意です。LCCの場合、最初から遅延や欠航に対する補償がないことがほとんどです。そのため、もしLCCの航空機が遅れて乗り継ぎに失敗した場合は、新たに航空券を購入する必要になることもあります。
また、代替となる航空機がすぐに見つからない場合は、宿泊施設の確保や食事などの用意が必要になることもあります。
以下の記事では、このような航空機の遅延や欠航で発生する急な出費への保険の必要性について解説しています。
具体的な事例も交えながら解説しているので、参考にしてみてください。
4.まとめ
これまで、国際線の乗り継ぎについての注意点を紹介してきました。まずは予約時の段階から「MCTに注意する」、「トランジットビザの必要有無を確認する」など、当日スムーズに乗り継ぎができるように準備をしておきましょう。 また、もし仮に乗り継ぎに失敗しても、冷静に対応することが重要です。「自分の航空券は補償されるのか」などを落ち着いて確認しましょう。
国際線乗り継ぎというと不安もあるかもしれませんが、注意点をしっかり押さえて、安心して楽しい旅行にお出かけください!