フランス旅行の注意点は?トラブルを避ける方法を解説

フランスは、毎年世界から多くの観光客がバカンスに訪れる人気の観光地です。
多くの観光客を魅了しているフランスですが、治安や安全面は日本と比較して、決して良いとは言い切れません。
今回はフランス旅行で起こりやすいトラブル事例について紹介します。
フランス旅行をより楽しむために、旅行中の注意点をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.フランス旅行は安全?フランスの治安とは
フランスの首都・パリは、エッフェル塔やルーブル美術館など、世界的に有名な観光名所を楽しめる街です。
しかし過去にテロ事件があったこともあり、日本では考えられないような不測の事態に遭遇する可能性があります。
フランスは安全に旅行ができるのか、最新の治安状況について解説します。
1-1.テロ対策を強化
2015年に起きたパリ同時多発テロ事件から、フランスはテロ対策の警備を強化しています。
たとえば、パリの有名観光地の1つであるエッフェル塔は、警備強化の目的で防弾ガラスの壁が設置されました。
人気の観光名所では、空港と同じように鞄の中身や、ボディチェックを実施するなど、厳しい警備体制がとられています。
1-2.デモ・ストライキ
日本ではあまり馴染みのないストライキですが、フランスでは日常の出来事です。
ストライキが予定されている日は、公共交通機関を終日利用できない可能性があるので、注意しましょう。
各公共交通機関のホームページを調べるなどして、ストライキの日程を事前に把握しておくことが大切です。
また、2022年には、新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、抗議デモが活発化していました。
今後も「黄色いベスト運動」のように、デモ隊と警察が衝突し、暴動化する可能性もあります。
デモが起きたら、すぐにその場から離れるようにしましょう。
1-3.パリ内は危険区域がある
パリは、中心部に位置している1区から、渦巻きのように時計回りで20区まで続いています。
観光名所が多くあるパリの中心部は、比較的治安が良いので、スリにさえ気を付ければ問題ありません。
中心部から離れている18〜20区は、パリのなかでも特に危険区域だと注意喚起されています。
18区は、パリの景色を見渡せるモンマルトルの丘や、サクレ・クール寺院が有名です。
モンマルトル周辺は比較的安全ですが、一歩離れると治安が悪い危険区域になるので、人通りの少ない場所は歩かないようにしましょう。
2.フランス旅行で多いトラブル事例
在フランス日本国大使館では、毎月多くの犯罪被害が報告されています。
海外から見た日本人は、押しに弱い印象があり、犯罪のカモとして狙われてしまうかもしれません。
ここでは、フランス旅行で多いトラブル事例について紹介します。
フランス旅行で起こりやすいトラブルを把握して、旅行前に対策しましょう。
2-1.スリ
在フランス日本国大使館では、スリの被害が最も多く報告されています。
スリが多く発生している場所は、地下鉄車内や駅の構内です。
フランスでは、当たり前のように子供がスリを行なっています。
パリ内で治安が良い場所だからといって、油断は禁物です。
スリに遭いやすいリュックサックや、開けやすい鞄は使用を避けることをおすすめします。
スリ対策については、以下の記事で解説しています。
発生しやすいトラブルなので、しっかりと対策をした上で旅行に行くことをおすすめします。
2-2.置き引き
スリに続いて多いのが、置き引きの被害です。
レストランでご飯を食べるとき、観光地で写真を撮るとき、ついテーブルや地面に荷物を置いてしまうことがあるのではないでしょうか。
気が付いたら荷物が無くなっていたというトラブルが何件も報告されています。
どんなときでも、荷物から目を離さないように意識することが大切です。
2-3.押し売り
フランスでは、無理やり商品を押し付けて売ろうとする人が多くいます。
治安状況の項目でも解説しましたが、18区のサクレ・クール寺院は、ミサンガの押し売りが多発しているので、注意しましょう。
気さくに話しかけてきたかと思えば、ミサンガを手首につけて、お金をせがむトラブル事例が多く報告されています。
相手にしたら最後、押し売りのターゲットになるので、知らない人に話しかけられても無視するようにしましょう。
2-4.署名詐欺
ルーブル美術館やシャンゼリゼ通りなど、観光客が多い場所では、アンケートを装った署名詐欺のトラブルが発生しています。
署名詐欺は、10代〜20代の若い女性が中心となり、集団で行なっているケースが多いです。
アンケートボードを持った女性が、慈善活動に署名してほしいと話しかけてきます。
署名をした瞬間、慈善活動に必要なお金を払ってほしいと、無理やりお金を払わせる詐欺の手口です。
また、署名することに気を取られている間、他の仲間によって、貴重品をとられてしまうトラブルもあります。
アンケートボードを手に持った女性が集団で近寄ってきたら、「NO」と言って拒否するか、無視してその場を離れるようにしましょう。
2-5.偽警察官
観光地等で、警察官を名乗る偽の警察官が麻薬検査等を理由にパスポートや財布の提示を要求し、所持金を盗むケースがあります。
偽警察官は、私服警察官と偽ったり、警察官であることを証明しようとして身分証明書等を提示してくることもあります。
本物の警察の場合、旅券の提示を求めることはあっても、財布の提示を求めることはありません。
疑わしい場合は、身分証明書の提示を求めて、周囲の人や別の警察官に本物か確認してもらうことをおすすめします。
なお、似たようなパターンで、空港で税関職員を名乗る偽税関職員による犯行もあるので要注意です。
3.フランス旅行の注意点
スリや置き引きなど、トラブルに巻き込まれないためには、どのような点に気を付けたらいいのでしょうか。
フランス旅行するうえで、必ず守るべき注意点について紹介します。
3-1.荷物は肌身離さず持つ
フランスに限らず、海外旅行では、荷物を肌身離さず持つことが基本です。
トラブル事例で紹介した置き引きのように、荷物から目を離した隙に、貴重品をとられてしまう被害が多く発生しています。
チャック付きのショルダーバックは、持ち運びしやすく、長時間肩にかけても疲れないので、フランス旅行におすすめです。
3-2.ブランド品は持ち歩かない
ブランド品は、出来るだけ身に着けないようにしましょう。
ブランド品を身につける行為は、お金を持っていると自分から明かしているも同然です。
最悪の場合、ブランド品の鞄ごととられてしまう可能性があります。
フランスでは、黒やネイビーの落ち着いたファッションが基本です。
観光客だと思われないよう、フランス人と同じカジュアルな服装を選びましょう。
3-3.人混みの多い場所は注意する
人混みの多い場所こそ、スリが多発しているので注意が必要です。
スリしても気付かれにくい、逃げやすい理由から、スリ集団は人混みの多い場所を選んでいます。
人通りが多い観光地では、鞄が後ろにいかないよう、常に前で持つなどして、細心の注意を払いましょう。
3-4.人通りの少ない地下通路や路地には入らない
人通りの少ない地下通路や路地には入らないようにしましょう。
もし、目的地までの移動経路に入っている場合も、迂回してある程度人がいる場所を通って向かうことをおすすめします。
人通りが少ないと、それだけ犯罪が行いやすくなりますし、万が一トラブルに巻き込まれても周りの人に助けを求められません。
大通りや人通りの多い道と比較して危険度が格段に高くなるので、近づかないようにしましょう。
3-5.夕方以降の外出は避ける
夕方以降の外出は、よほどの理由がない限り、避けるのがベターです。
昼間は治安が良い場所でも、夜になると、一気に治安が悪くなる可能性があります。
特に女性の場合は、夜に1人で外出するのは危険行為です。夜は人通りが少なくなり、犯罪の確率が上がります。
日が落ちて、真っ暗になってしまう前に、宿泊施設に戻って来られるよう、事前に1日のスケジュールを計画するのがおすすめです。
4.楽しい旅行のために、自分の身は自分で守ろう
今回は、フランス旅行で起こり得るトラブルや、注意点について紹介しました。
フランス旅行では、押し売りやスリなど、様々なリスクから自分の身を守る必要があります。
本記事で解説した注意点をぜひ参考に、フランス旅行を安全に楽しみましょう。