飛行機遅延用の保険は必要?補償事例を交えて徹底解説!

飛行機遅延用の保険は必要?補償事例を交えて徹底解説!

「飛行機の遅延用の補償って必要なのかな?」
「航空会社の補償があれば十分なんじゃないの?」

今回はそんな疑問を持つ人に向けて「航空機遅延補償」の補償内容や補償事例を解説します。

具体的には、

  • ・なぜ必要?航空機遅延補償が欠かせない3つの理由
  • ・【事例付き】飛行機の遅延補償が支払われるのはどんな時?パターン別に解説!
  • ・【結論】航空機遅延補償はどんな人におすすめなのか?

などを書いていきます。

海外旅行にトラブルはつきものです。

天候不良等で搭乗予定の飛行機が出発できないと、空港に足止めされて食事や宿泊の費用が追加で発生してしまいます。
そのようなときに、航空機遅延補償が付帯されていれば発生した費用が補償されることがあります。

今回の記事を読めば航空機遅延補償の必要性を理解できるので旅行前にチェックしてみてください。

1.飛行機って遅れるの?航空機遅延補償とはどんな保険なのか?

そもそも「航空機遅延補償」とはどんな保険なのでしょうか?
航空機遅延補償は、搭乗予定の飛行機が遅延、欠航などになり、その後一定時間内※に代替便が用意されなかったことで発生した費用などを補償してくれるものです。
※保険商品によって異なりますが、”6時間”である場合が多いです。

主な補償対象費用の一例として以下のような内容が挙げられます。

  • ・宿泊費
  • ・食事代
  • ・ホテルやツアー等のキャンセル料 など

このように、飛行機に関するトラブルでの出費を補償するのが、航空機遅延補償です。

2.なぜ必要?航空機遅延補償が欠かせない3つの理由

ではなぜ、航空機遅延補償は必要なのでしょうか。

その理由を3つご紹介します。

2-1.飛行機の約10%は遅延しているから

まず「飛行機の遅延率※」です。
※出発予定時刻よりも15分を超えて出発した割合のことを指します。

JAL 約12.9%
ANA 約15.7%

参照:運行情報(JAL)運行情報(ANA)

これは約10本に1本は遅延していることになります。

※なお、上記のデータでは、具体的な遅延時間までは言及されていないので、実際は航空機遅延補償の対象外となってしまう事例も混在しています。
(保険商品によって異なりますが、航空機遅延補償は搭乗予定の航空機が遅延してから、6時間以内に代替便が利用できないことが条件である場合が多いです)
遅延したからと言って、全てが補償対象となるわけではないことにご留意ください。

2-2.遅延・欠航発生時に航空会社からの補償がないことが多いから

次に遅延・欠航発生時の航空会社からの補償ですが、原則として補償がないケースが多いです。

特に、以下のような不可抗力が原因となるケースでは、航空会社による補償の対象外になることがほとんどです。

  • ・台風や雷などの天候不順
  • ・滑走路上のトラブルなどによる空港の制限、もしくは閉鎖

また、返金や振り替え便の手配であれば用意されることもありますが、旅行出発日の前日までに飛行機の遅延・欠航が決まっていた場合も、航空会社の補償の対象外になる場合が多いです。
(海外旅行保険についても、旅行出発前に飛行機の遅延・欠航が決まっていた場合には、航空機遅延補償のお支払い対象とならないことがあります。詳しくは各保険商品の約款をご確認ください。)

ただし、JALやANAなど一部の航空会社では、機材故障等の“航空会社の責任”によって到着予定日に到着できない場合は、食事の提供や宿泊費などが補償される場合もあります。

2-3.飛行機が遅延すると余計な出費が発生するから

飛行機の遅延・欠航が発生すると、運行が再開するまでや代替手段が見つかるまでの間に食事代や宿泊費が発生する可能性があります。

具体的には以下のような費用の発生が想定されます。

  • ・食事代
  • ・宿泊費
  • ・ホテルまでの交通費
  • ・代替交通機関(鉄道等)に変更した場合の切符代などの費用
  • ・遅延によって受けられなかったサービスのキャンセル料 など

このような費用が全て自己負担となった場合、手痛い出費となってしまうでしょう。

3.【事例付き】飛行機の遅延補償が支払われるのはどんなとき?パターン別に解説!

航空機遅延補償では、どのような場合に保険金が支払われるのでしょうか。

パターン別に解説するので参考にしてみてください。

3-1.これは補償対象!保険金が支払われたパターン

【例1】
台風のために帰国便が欠航となり翌日の便となった。ホテルの宿泊代、食事代が発生。
⇒台風という「天候」による不可抗力が原因の欠航なので、航空会社の補償では対象外となる可能性が高いです。しかし、保険会社の航空機遅延補償であれば補償対象になります。

【例2】
悪天候により、到着空港が変更となった。変更後の空港から本来の目的地までの交通費が発生。
⇒天候による「不可抗力」が原因による到着地変更ですので、航空会社の補償では対象外になる可能性が高いです。しかし、保険会社の航空機遅延補償であれば補償対象になります。

【例3】
乗継便が遅延し、目的地で宿泊予定だったホテルのキャンセル代と交通費が発生。
⇒保険会社の航空機遅延補償では、遅延や欠航によって発生した食事代や宿泊費以外にも、その影響によって受けられなくなったサービスのキャンセル料も補償対象になります。

3-2.これは補償対象外…保険金が支払われなかったパターン

【例1】
航空会社の都合により、現地10時発の飛行機が「14時発」に変更になった。
⇒この場合、遅延した時間が約4時間だったため、航空機遅延補償の補償基準(6時間以上の遅延)に該当せず、補償対象外となりました。
航空機遅延補償では、このように遅延によっても「どれくらい遅延したのか」で補償の対象可否が変わることもあるため、加入前に補償内容を確認することをおすすめします。

【例2】
シカゴ空港からの帰国便が、機材故障のため出発が3時間遅れ、さらに経由便となったため、成田空港着15時のところが22時30分に到着した。成田空港の到着時間が予定より6時間以上遅延した。
⇒到着時間が予定より6時間以上遅延していますが、代替便に6時間以内に搭乗できているため補償の対象外となります。

【例3】
空港へ向かう道が事故のため渋滞。予定していた航空機に搭乗することができず、翌日の同じ便で出発となった。現地のホテルの予約を変更するために有料の国際電話料を使用した。
⇒航空機遅延補償は飛行機の出発遅延、欠航もしくは運休または当該航空運送事業者の搭乗予約業務の不手際による搭乗不能が対象となり、このケースのような事故渋滞等で空港への到着が遅れたことによる搭乗不能は対象外となります。

4.簡単5ステップ!航空機遅延補償の請求方法

実際に航空機遅延補償の補償対象となる場合、どのようにして保険金を請求すれば良いのでしょうか。
ここでは、エイチ・エス損保の海外旅行保険たびともを例に、保険金が支払われるまでの流れを説明します。
※具体的な請求手順や必要な書類は保険会社によって異なります。詳しくは各保険商品の約款をご確認ください。

4-1.Step1.飛行機が遅延、欠航したことを連絡

まず6時間以上の遅延や欠航が発生した段階で、電話やネットを使って海外サポートセンターに連絡しましょう。
連絡前に以下の内容についてまとめておくと、やり取りがスムーズに進みます。

  • ・出発地および目的地
  • ・遅延や欠航の原因
  • ・代替便などの補償の有無

4-2.Step2.保険金請求書の作成

次に、保険金請求書を作成します。

当社から提示されるフォーマットに従って、事故の内容(いつ、どこで発生したのか)や保険金の支払先となる口座情報などを記入します。

保険金請求書については、以下の方法にて用意できます。

  • ・書面(紙)の郵送
  • ・PDFをダウンロードして印刷

また、Webにて保険金の請求をすることも可能です。

4-3.Step3.保険金請求に必要な書類を準備

保険金の請求には、保険金請求書のほかにもいくつか必要な書類があります。
中には空港などの現地でなければ取得が難しいものもありますので、必ず出発前に何が必要になるか確認し、取得漏れが無いようにしましょう。

  • 【必要な書類例】
  • ・航空会社発行の遅延・欠航証明書
  • ・支出した費用(食事代、交通費など)の領収書
  • ・代わりに利用した飛行機への搭乗を証明する書類(航空券の半券など) など

【証明書の取得に使える英語】
日)保険請求のため、証明書を書いていただけますか?
英)Could you make out a certification for my insurance claim?

4-4.Step4.保険金請求書類一式を送る

Step2とStep3で「保険金請求書」と「必要書類」をすべて用意したら、当社に送ります。

なお、送付について保険によっては、郵送対応だけではなく、書類の画像をWebにアップロードすることで完了するパターンもあります。
加入しようとしている保険が、どのような方法に対応しているのか調べておきましょう。

4-5.Step5.保険金を受け取る

最後に、Step4で送った書類を当社が確認し、問題がなければ保険金が支払われます。
なお、場合によっては、追加で書類提出を求められることもあります。

また、実際に保険金が支払われるかは保険商品の約款に基づいて判断されます。
なので、Step1で保険金が支払われると思っていても、対象外となることもあります。

5.【結論】航空機遅延補償はどんな人におすすめなのか?

航空機遅延補償は、その名の通り「飛行機の遅延や欠航、運休」に関する補償です。

そのため、乗り継ぎ便を利用する方や、旅行中に飛行機移動を行う予定の方など「飛行機に搭乗する回数が多い方」には、おすすめの補償となっています。

ただし、保険会社によっては、航空機遅延補償を付帯できるのが「旅行出発〇日前まで」と条件付きになっていることもあります。
航空機遅延補償の加入を検討している場合は、事前に内容を確認しておきましょう。

なお、エイチ・エス損保のたびともでは、オプションとして「航空機遅延補償」を用意していますので、ご加入の際はご検討ください。
海外旅行保険たびともの詳細を確認する。

※航空機遅延補償については、出発前日までの加入が必須条件となります。
※補償開始前に飛行機の遅延・欠航が決まっていた場合、保険金のお支払いの対象となりません。

飛行機の遅延や欠航がないのが一番ですが、万が一に備えて「航空機遅延補償」を付けて海外旅行を楽しんでください!

・たびともは、旅行目的地通知型ネット専用海外旅行保険のペットネームです。

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