
ペット保険の補償限度額って何?限度額に達した場合どうなる?
※本記事は一般的なペット保険に関する情報を記載しています。当社のペット保険の商品内容についてはこちらをご確認ください。
「うちの子がもし大きな病気にかかったら、ペット保険はどこまで助けてくれるだろう。」
そんな不安を抱いたことはありませんか?
大切な家族の「もしも」に備えるためのペット保険ですが、あらかじめ定められた補償額を超える治療費は自己負担となる場合があります。
今回は、知っておきたい「補償限度額」、そして「限度額に達したらどうなるのか」について、シミュレーション例を交えてご紹介します。ペット保険を選ぶ際の重要なポイントですので、一緒に確認していきましょう。
1.ペット保険の補償限度額って何?
保険商品によっては「補償限度額」という仕組みが含まれています。これは一定金額(限度額)を超えると、それ以上は保険金が支払われないというものです。
なぜこのような仕組みがあるのか、疑問に思う方もいるかもしれませんね。
これは保険会社のリスク管理のために設定されているものです。もし「ペットの病気やケガにかかる医療費を全額無制限に支払います」となれば、保険会社にとってはリスクが大きすぎますので、保険料に応じて保険金支払い額の上限を設定する必要があるのです。
補償限度額は、下記の種類に分類されます。
・年間責任限度額(年間支払上限)
保険期間中(1年間)に支払われる保険金の総額に対して上限が設定されています。
また、年間限度額に達した場合、保険契約が失効となる場合もあります。
例:年間責任限度額50万円の場合、1年以内に支払額が50万円に達すると、それ以上は保険金が支払われません。
・通院、入院、手術ごとの限度額
通院や手術など、1回(1日)あたりの保険金に対して上限が設定されています。
例:通院1回あたり5,000円上限の場合、通院費が20,000円でも5,000円しか支払われません。
※超過分15,000円は自己負担となります。
2.補償限度額に達した場合どうなる?
ペット保険で補償限度額に達した場合、それ以上は保険金が支払われません。もし補償限度額に達した後に高額な治療が必要になれば、その費用はすべて自己負担ですので、想像以上の出費となる場合もあり注意が必要です。
普段の通院程度では補償限度額に達することは少ないはずですが、予期せぬ入院や高額治療が発生すると、補償割合が100%であっても自己負担が必要になるケースも出てきます。
以下のシミュレーション表で具体例を確認してみましょう。
Dのケースでは入院などで治療費が年間責任限度額に達し、自己負担が発生しています。
【年間責任限度額に達した場合の自己負担イメージ】
※年間責任限度額50万円(補償割合100%、免責なし)の場合。
ケース | 月の通院回数・治療内容 | 年間治療費合計 | 保険金支払額 (上限50万円) |
自己負担額 |
---|---|---|---|---|
A:通院のみ | 月2回通院、1回4,500円 | 108,000円 | 108,000円 | 0円 |
B:通院+追加検査 | 月2回通院(4,500円)、年3回血液検査(各15,000円) | 153,000円 | 153,000円 | 0円 |
C:通院+入院1回 | 月2回通院+入院1回(80,000円) | 188,000円 | 188,000円 | 0円 |
D:入院3回+手術 | 月2回通院+入院3回(各80,000円)+手術1回(200,000円) | 548,000円 | 500,000円 | 48,000円 |
このように、治療内容によっては思ったより早く限度額に到達してしまうことがあります。
また、保険商品によっては限度額到達後に同じ条件で契約更新が出来ないケースもあります。
特に慢性疾患などで高額治療や入院、投薬が必要になった場合、限度額に到達したときの取扱いについて注意が必要です。
大切なペットとの生活を守るためにも、ペット保険を選ぶ際は限度額を意識したプラン選びが重要ですので、契約条件は事前にしっかり確認しておきましょう。
3.限度額到達を避ける工夫
限度額に達すると自己負担が大きくなるため、なるべく避けたいと考える飼い主さまも多いでしょう。
では、どのようにしたら良いのでしょうか。
・補償内容が手厚い保険商品やプランを選ぶ
補償内容が手厚い保険商品やプランは保険料が高めの傾向がありますが、特に高額治療や長期入院が想定される場合は、年間責任限度額や、通院・入院・手術ごとの限度額も高いペット保険を選ぶと安心です。
・保険金請求を工夫する
限度額に達する恐れがある場合に、保険金請求を見送るのも一手です。年間責任限度額は1年で累計がリセットされるので、あえて治療費を自己負担することで限度額到達を避け、翌年も条件変更なく保険を継続したほうが良いケースもあるでしょう。1度の限度額到達で条件が変更となる保険商品の場合に有効です。
4.ペット保険の補償限度額チェックポイント
保険商品によって仕組みや補償限度額は異なるため、パンフレットや重要事項等説明書、保険約款に記載されている以下の項目を確認しておくと良いでしょう。
項目 | チェックポイント | 影響 |
---|---|---|
年間責任限度額 (年間支払上限) |
1年間で支払われる保険金の上限 | 上限を超えると、その年の補償が終了する |
年間責任限度額の到達 | 年間責任限度額まで支払われた場合の取扱い | 上限到達で契約終了になる保険商品もある |
通院1回あたりの上限 | 1回の通院で支払われる保険金の上限 | 上限を超えた分は自己負担になる |
手術・入院の上限 | 1回(1日)の手術・入院で支払われる保険金の上限 | 費用が高額な場合に自己負担となる可能性がある |
5.まとめ
ペット保険の補償限度額は、治療費を管理する上で重要なポイントです。
いざという時に自己負担が高額になる可能性がありますので、契約内容はあらかじめ確認しておきましょう。
また、内容が保険会社、保険商品ごとに異なるため、比較・見直しの際には重要な判断材料になります。もしも補償内容に不安がある場合は、保険の見直しもご検討いただくと良いかもしれませんね。
大切なペットとの生活を守るためにも、しっかりと備えることをおすすめします。