お客さま本位の業務運営に関する方針に基づく取組状況

当社は、「人々をリスクから解放して幸せにする」という企業理念のもと、お客さまの最善の利益を追求し、お客さま本位の業務運営の確立と定着を推進するため、「お客さま本位の業務運営に関する方針」を定め、定期的に本方針を見直すとともに、毎年、取組状況を公表しています。
本方針に基づく、2024年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の主な取り組み状況(フォローアップ活動)は以下のとおりです。

※本方針は、金融庁が公表する「顧客本位の業務運営に関する原則」および消費者庁等で構成する消費者志向経営推進組織が呼びかける「消費者志向自主宣言」に対応したものとなります。

1.お客さまの利益に資する商品・サービスの提供

  1. お客さまの声を幅広く収集し、お客さまのニーズを踏まえて安全・安心に資する商品・サービスを開発、提供します。
    主な取組状況
    • 当社は、2025年3月末現在、海外・国内旅行保険等を取扱いし、商品内容に応じて、自社公式サイトや当社が委託する販売代理店を通じて販売しています。
    • 商品・サービスの開発、提供にあたっては、お客さまアンケートや販売代理店等を通じてお客さまのニーズを把握するとともに、ご旅行といった加入目的などお客さまの属性を踏まえて行っています。
    • 2024年度においては、販売しているすべての旅行保険について、補償内容を明確化するための約款改定を行いました。たとえば、旅行の長期化による保険契約の延長時に、当社や代理店都合など、金融機関の休業や営業時間の終了以外の事由でも、保険料の支払いができない場合に払込みを猶予できるよう改定しました。また、お客さまとの認識の齟齬を防止するために、入院時の差額ベッド代の補償に関する規定等の明確化を図りました。
    • 加えて、加入時にお客さまの誤解によるトラブルを未然に防ぐため、インターネット上の契約画面について、補足説明の充実化やポップアップの追加、渡航者が増加している地域におけるトラブル時の連絡方法をよりわかりやすく表示するなどの、お客さまからの声を反映したきめ細やかな改善を重ねています。
    • 更に、海外におけるキャッシュレス提携医療機関の拡充を図り、海外で治療が必要となった場合にも、現地で費用を立て替えることなく安心して受診できる環境を構築しています。
  2. デジタルを活用し、お客さまの利便性の高い商品・サービスを提供します。
    主な取組状況
    • 当社はインターネットで販売する海外・国内旅行保険・ペット保険において、契約内容の確認や変更の手続きが可能なマイページを提供しています。
    • 海外旅行保険のご契約者さまには、LINEを活用した海外からの事故連絡サービスを提供し、デジタル化を推進しています。
    • 継続的にDX(デジタルトランスフォーメーション)を強化し、お客さまの利便性の更なる向上に努めています。
    • データ利活用に関連する新技術によって創出された新たな製品やサービス等を効果的に活かすための基礎力向上を目的としたITパスポートの資格取得支援(学習コンテンツの提供・合格時の受験費用補助)を実施しています。
    • 2024年度は、お客さまからの各種お問い合わせに対する応対力を強化するため、従来のシナリオ選択型チャットボットから、生成AIを活用したAI型チャットボットへと刷新しました。新チャットボットは、お客さまのご質問の意図をより高い精度で理解し、柔軟かつ自然な応答が可能となったことで、お客さまご自身での解決率の向上やチャット完結率の改善など、利便性の向上につながっています。
    • また、保険金のご請求をオンライン上で行える「WEB保険金請求」サービスを開始し、パソコンやスマートフォンからいつでも請求可能で、スムーズなお手続きと適切な保険金のお支払いを実現しています。
  3. お客さまの利益を害することがないよう利益相反管理基本方針を定め、そのおそれがある取引を適切に管理するとともに、保険募集、保険金支払い等に関する法令等の遵守を確保し、誠実・公正に業務を行います。
    主な取組状況
    • 「利益相反管理基本方針」等を定め、法務コンプライアンス部門を利益相反管理統括部門として位置づけ、各部門が実施する取引に関して、お客さまの利益を損なう取引がないか管理を行っています。
    • 保険募集にあたっては、「勧誘方針」等を定め、商品概要等を記載した「重要事項説明書」をお客さまに提供し、お客さまのご意向や実情を踏まえて行っています。当社が委託する販売代理店には、勧誘方針や複数の保険会社の商品を取り扱う場合の比較推奨方針の作成・公表を求め、適切な保険募集を指導しています。また、定期的に業務運営の適切性を確認しています。
    • 販売代理店に対する手数料については、当社手数料規程に保険募集体制整備状況等の要素を取り込み、お客さまの利益を損なうことがないような体系を構築しています。
    • 保険金支払いにあたっては、インターネットで販売している海外・国内旅行保険において、ご旅行後(保険期間終了後)にご契約者さま宛てに事故のご連絡先を記載したメールを送付し保険金請求を勧奨しています。また、保険金支払い後に専任者による保険金支払いの適切性を確認しています。

2.お客さまへの分かりやすい情報の提供

  1. お客さまに分かりやすく情報を表示し、提供します。高齢のお客さまや障がいをお持ちのお客さまなど多様なお客さまに配慮します。
    主な取組状況
    • 保険商品販売サイト等の作成にあたって、表現や文字の配色などを工夫し、お客さまが任意で付帯できる特約の内容、保険料、特に注意が必要な点を強調して表示し、お客さまにわかりやすく情報を提供しています。
    • お客さまがよりスムーズに保険を選び、安心してご契約いただけるよう、WEBサイト全体にわたり「お客さま目線」でのUI/UX改善を継続的に実施しています。
    • 高齢のお客さまや障がいをお持ちのお客さまには、代筆や代読の柔軟な対応を行っています。また、販売代理店に対して「代理店業務ハンドブック」を作成・提供し、お客さまに配慮した対応を指導しています。
  2. お客さまから寄せられた声や本方針の取組状況など、透明性をもって公式サイトで情報を公表します。
    主な取組状況
    • 本方針の取組状況やお客さまの声を起点とした業務改善の実施内容について公式サイトで公表しています。
    • 電話の混雑状況の目安をグラフで掲載し、電話の集中を避けていただくよう工夫しています。

3.お客さま本位の業務運営の定着の推進

  1. 定期的な社員教育を実施し、社員一人ひとりに企業理念を浸透させ、高い専門性と職業倫理の向上を図ります。
    主な取組状況
    • 定期的に企業理念やコンプライアンス等について社員教育を実施しています。
    • クレドカード(企業理念や本方針等を記載した携帯カード)の配付や企業理念や行動指針等の社内ポスターを掲示し、基本的人権や企業理念の醸成に取り組んでいます。
    • 入社時研修として傷害保険および当社商品知識研修を行うほか、損害保険事業総合研究所の損害保険講座受講により、損害保険に関する幅広い知識の習得と人材育成を実施しています。
    • お客さまにより安心してサービスをご利用いただけるよう、電話応対を中心としたお客さま対応力の向上に継続して取り組んでいます。外部講師を招いたお客さま対応力向上研修の実施や、月次の電話応対チェック制度を導入し、担当者一人ひとりが日々の業務の中で対応品質の改善に主体的に取り組む環境を整えています。
  2. お客さまに適切な保険募集が行えるよう代理店の教育・指導を実施
    主な取組状況
    • eラーニング等を通じて、コンプライアンス等について代理店教育を実施しています。
    • 代理店に対して「代理店業務ハンドブック」を作成・提供し、適切な保険募集を指導しています。
  3. 友人・知人等への推奨度合いを示す「NPS」を指標とし、本方針の定着度合いを評価し、PDCAサイクルによりお客さま本位の業務運営の定着、向上を図ります。

    ※NPS®とは、当社商品を友人や知人にお薦めする可能性を10(お薦めする)~0点(お薦めしない)で質問し、10~9点を回答したお客様を推奨者、8~7点を中立者、6~0点を批判者として3つのセグメントに分類し、「推奨者の割合-批判者の割合」で算出した推奨度です。
    注: NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

    主な取組状況
    • インターネットで販売している海外・国内旅行保険において、ご旅行終了後(保険期間終了後)ならびに保険金のお支払い完了後に、お客さまアンケートを送付し「NPS」を調査し、公式サイトでお客さまの声とともに公表しています。

    NPSスコア

    (単位:ポイント)
    保険種目 2022年度 2023年度 2024年度
    海外旅行保険
    (有効回答数)
    42.9
    (703件)
    51.8
    (1,548件)
    50.2
    (2,270件)
    国内旅行保険
    (有効回答数)
    15.0
    (80件)
    16.3
    (75件)
    38.5
    (52件)