保険会社の海外旅行保険との違いとは

クレジットカード付帯の海外旅行保険でOK?保険会社の海外旅行保険との違いとは

海外旅行保険を検討するとき、「クレジットカード付帯の海外旅行保険だけで十分なの?それとも保険会社の海外旅行保険に入ったほうが良いの?」とお悩みの方は多いと思います。
今回は、保険会社とクレジットカード、両者の海外旅行保険の違いについて、「①加入のしやすさ」「②保険料」「③補償内容」「④キャッシュレス医療」の4つの観点から解説します。

保険会社とクレジットカード① 海外旅行保険の加入のしやすさ

まず海外旅行保険の「加入のしやすさ」から見ていきましょう。

保険会社の場合、数多くある海外旅行保険の中から、自分に適したものを選ぶ必要があります。

海外旅行保険の加入のしやすさ

「少し保険料は高いけど、補償の手厚いもの」「とにかく安いもの」など、海外旅行保険と一口に言っても、たくさんの保険会社があり、各社ともいろんな補償プランを売っています。それらを一つずつ吟味するのはなかなか骨が折れる作業かもしれません。

そんな時には「保険比較サイト」がおすすめです。保険比較サイトでは、各保険会社の特徴だけではなく、各補償プランの保険料や補償内容を見比べながら選ぶことができます。

「比較するときは何を基準に比べればいいの?」という方には、「海外旅行保険の失敗しない選び方」を下記ページにてご紹介していますので、よろしければ参考にしてみてください。

さて、その一方でクレジットカードの場合、各クレジットカードに決まった海外旅行保険が付帯されているので、補償内容を選ぶことはできません。

※クレジットカードによっては、海外旅行保険が付帯されていないものもあります。

クレジットカードで注意しておくべきポイントは、海外旅行保険の付帯条件がカードによって異なることです。
持っているだけで保険が付帯される「自動付帯」と、保険適用に条件のある「利用付帯」があります。利用付帯の場合は、旅行中に使用する公共交通機関(飛行機や電車など)の運賃をカードで支払った場合、といった具合に、所定の条件を満たした場合のみ保険適用となります。お持ちのカードの海外旅行保険が「自動付帯」なのか、それとも「利用付帯」なのか、付帯条件を旅行前に調べておくことをおすすめします。

保険会社とクレジットカード② 海外旅行保険の保険料

2つ目の「保険料」についてですが、保険会社の場合、保険料は最も安いもので数百円から、場合によっては数十万円までと幅広いです。
ただし、数万~数十万円レベルにまでなるのは、「加入期間が長い」「補償の手厚いプランにしている」「旅行先が欧米などの治療費が高くなることがある地域」などの条件が重なった場合です。
保険会社の海外旅行保険をチェックする場合は、先ほどご紹介した「保険比較サイト」を使うなど、一度ネットでいろんな会社の保険を比較することをおすすめします。

一方で、クレジットカード付帯の場合、多くのクレジットカードは、保険会社とカード会社の契約によって、カード会員へのサービスとして提供されています。そのため、保険料の別途支払いは不要です。

子海外旅行保険の保険料

保険会社とクレジットカード③ 海外旅行保険の補償内容

3つ目は海外旅行保険の「補償内容」です。
そもそも「海外旅行保険」はどんなときに役立つものなのでしょうか?

表① 海外旅行保険の主な補償項目表
補償項目 内容
傷害死亡 旅行中のケガが原因で亡くなった場合に支払われます。
傷害後遺障害 旅行中のケガが原因で後遺障害が生じた場合に、障害の程度に応じて保険金が支払われます。
疾病死亡 旅行中に発病した病気が原因で亡くなった場合に支払われます。
治療費用 旅行中のケガや病気が原因で治療を受けた場合に、治療にかかった費用が支払われます。なお、クレジットカードの場合は、治療費用がケガ(傷害治療費用)と病気(疾病治療費用)で限度額が異なることもあります。
救援者費用 旅行中のケガや病気が原因で旅行先の病院に入院し、親族が現地の病院まで駆け付けた場合に下記費用などが支払われます。
・現地までの往復運賃
・ホテル等の宿泊費 など
賠償責任 旅行中に誤ってホテルの備品やレンタル品などを破損してしまった場合の賠償費用が支払われます。
携行品損害 旅行中に、携行品(衣類やパスポートなど旅行に持って行ったもの)が壊れてしまったり、盗難被害にあった場合に、修理費用などが支払われます。

ここで挙げたものは、基本的に保険会社とクレジットカードのどちらの海外旅行保険にも含まれている補償項目です。ただし、クレジットカードの海外旅行保険では「傷害死亡」はありますが、旅行中に病気で亡くなった場合に支払われる「疾病死亡」はないことが多いので要注意です。保険会社では補償項目となっているのが一般的です。

では、他に保険会社の海外旅行保険とクレジットカードの海外旅行保険では主に何が違うのでしょうか?

それは「保険金額」です。

注:保険金額とは、海外旅行保険の場合、「支払われる保険金の最大限度額」のことを指します。

保険金額は、先ほどあげた補償項目によって大きく異なります。
次の表は、保険会社と一般的なクレジットカードの保険金額の違いを補償項目ごとにまとめたものです。

表② 各補償項目の保険金額比較表
補償項目 保険会社 一般的なクレジットカード
傷害死亡
1,000~3,000万円 2,000~1億円
傷害後遺障害
1,000~3,000万円 2,000~1億円
疾病死亡
1,000~3,000万円 ない場合が多い
治療費用
1,000万円~無制限 ※1 傷害:100~300万円
疾病:100~300万円
救援者費用
1,000万円~無制限 ※1 100~500万円
賠償責任
1億円の場合が多い 2,000~5,000万円
携行品損害 ※2
10~30万円 20~30万円

※1 保険会社の場合、治療費用と救援者費用が合算されていることがあります。

※2 免責金額(被保険者が自己負担する金額)が設定されていることもあります。

表を見ると、保険会社とクレジットカードでは「補償対象のなかで、どこに重点を置いているか」の違いが良くわかります。
保険会社の場合は「治療費用」が手厚く、最低でも1,000万円、最大で無制限のプランもあります。
一方で、クレジットカードの場合は、「傷害死亡」に重きを置いており、2,000万円以上のものが多く、高いものでは1億円のものもあります。

注:クレジットカードのグレードが上がるにつれて、保険金額が高くなっていくこともあります。

つまり、自分が「補償のどこに重きを置いて考えるか」で海外旅行保険の選び方も変わっていきます。

特に欧米(ハワイ含む)などは、医療費が日本に比べて高額で、数日入院しただけで何百万円の治療費がかかることもあります。
実際にハワイにおいて、発熱や倦怠感といった体調不良で受診しただけで約430万円の治療費がかかったケースもあります。(エイチ・エス損保調べ)

さらに、旅行が長期間の場合は、その分ケガや病気になる可能性も高くなります。
こうした「治療費用が高くなりやすい地域への旅行」「長期間の旅行」といった場合は、治療費用の補償が手厚い、保険会社の海外旅行保険の方がおすすめです。

逆に、欧米に比べればそこまで治療費が高いわけではないアジアの場合や、2~3泊だけの短期間の旅行の場合は、治療費など自分にとって必要な補償の分だけ保険会社の海外旅行保険を追加すること(※)も検討してみてはいかがでしょうか。こうした保険会社とクレジットカードの併用では、クレジットカードの海外旅行保険のみよりも補償が手厚くなり、また保険会社の補償全てを利用するよりも保険料を安くすることができます。

※保険会社によっては、クレジットカードの保険と併用できないことがあります。

また、空港での手荷物遅延(目的地について も預けた手荷物が届かなかった場合の補償)や航空機遅延(搭乗予定の航空機が出発遅延・欠航になった場合の補償)なども、クレジットカードでは補償されないことがあります。
これらを補償対象にしておきたい場合は、保険会社の海外旅行保険を選ぶことをおすすめします。(※)

※保険会社の場合でも、オプションで加入する必要があることもあります。

ホテル等の設備・備品の破損

保険会社とクレジットカード④ キャッシュレス医療

最後に海外旅行保険の「キャッシュレス医療」について見ていきましょう。

「キャッシュレス医療」とは、海外旅行中に病気やケガで現地の病院を受診する場合に、治療費の立替が不要になるサポートサービスです。

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この「治療費を立て替える必要があるどうか」は大きな違いです。
もし治療費が高額の場合、立て替えておくだけでもかなり大変です。立て替えられるだけのお金が手元にあればまだ良いですが、場合によっては治療費が支払われるまで一時的にどこかから借りる必要も出てくるかもしれません。

そうしたときに、「キャッシュレス医療」のサポートがあると、治療費の立て替えが不要になるため、安心です。
「キャッシュレス医療」に関しては、基本的に保険会社の場合はサポートされていることがほとんどです。しかし、クレジットカードではサポートされていないこともあるので、出発前によくチェックしましょう。

また、保険会社の海外旅行保険では、「キャッシュレス医療」以外にもサポートサービスを用意しています。例えば、フリーダイヤルや専用アプリによって海外からサポートセンターへ無料で連絡できたり、旅行中に壊れてしまったスーツケースを無料で修理してくれるなど、保険会社によってさまざまです。そのため、保険会社の海外旅行保険を検討する場合は、「サポートサービス」をよくチェックしてみるのも良いかもしれません。

まとめ

これまで、「①加入のしやすさ」「②保険料」「③補償内容」「④キャッシュレス医療」の4つの観点から、保険会社とクレジットカードでの海外旅行保険の違いを見てきました。

まとめると、次の通りです。

表③ 保険会社とクレジットカードの海外旅行保険の比較表
保険会社 クレジットカード
加入のしやすさ
いろんな保険商品から選ぶ 選ぶ必要なし
※ただし保険付帯の条件はカードによって異なる
・自動付帯
・利用付帯
保険料
数百円~数十万円 別途支払う必要なし
補償内容
治療費が手厚い 傷害死亡が手厚い
キャッシュレス医療
あり ないものもある

繰り返しになりますが、保険会社とクレジットカードの海外旅行保険を比較する際は、ご自身が「保険料や補償内容など、どこに重きを置いて考えるか」が重要になります。
旅行期間はどれくらいなのか、旅行先の医療費の相場はどれくらいなのか等、色々な条件をふまえて、保険会社の海外旅行保険とクレジットカード付帯の海外旅行保険を旅行にあわせて使い分けていくのも一つの手です。

ご自身にとってより良い海外旅行保険を選択することで、海外旅行を安心して楽しんでください!

※「保険会社とクレジットカード付帯」の海外旅行保険がどう違うのか、旅行中のトラブル別にまんがでも解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

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